第1子から祝い金支給へ/市議会3月定例会が開会
海岸利用連絡協設置も/下地市長が施政方針表明
2日に開会した宮古島市議会3月定例会で下地敏彦市長が2018年度の施政方針を表明した。重要施策として新年度から出産祝い金を第1子から支給することや、海岸管理条例施行に向けての海岸利用に関する連絡協議会(仮称)の設置、市男女共同参画推進条例の制定、新博物館建設場所の選定委員会設置、市観光商工局の部への昇格などを掲げた。
施政方針の中で下地市長は、市政運営に当たっての基本的な考え方として、①環境に配慮した取り組みの推進②宮古の未来を担う人づくりの推進③健康で安心できる暮らしの創出④産業と雇用創出⑤将来を見据えた住み良いまちづくりの推進-を挙げる。
重点施策としては、エコの分野では天然ガスと付随水の活用や電気自動車の充電インフラ整備、教育分野では下地と上野地区への公立認定こども園の設置や「危機的な状況にある言語・方言サミット」の宮古島開催などを挙げる。
健康福祉分野では第1子からの出産祝い金支給、子供の保険適用医療費自己負担分の窓口支払い無料化を4月から開始すると明言。農業分野では枝豆の集出荷調整施設を整備して拠点産地の認定に向け取り組む考えを語った。
海浜管理については、海岸利用に関する連絡協議会(仮称)を設立し具体的な利用法について協議を行い19年4月の海岸管理条例施行を目指す考えを明らかにした。
リーディングプロジェクトの推進では新博物館について、委員会を設置して設置場所の議論を進める方針を提示。行政改革では観光客の増加や多様化する観光関連産業への対応強化のために観光商工局を部へ昇格させるほか、防災危機管理班とまちづくり振興班を課へ移行させることで体制強化を図る組織機構見直しを行うことを説明した。
そのほか給付型奨学金制度創設の検討や天然ガスの事業化、観光客増加による環境負担や行政需要に対応するための法定外目的税導入についての制度設計にも言及した下地市長。「掲げた施策の着実な実行により市民生活の向上と福祉行政サービスの充実、社会基盤の整備などを推進していきたい」と語った。