非常事態を宣言/宮古島市、宮古島署、安協
死亡事故続発で/交通ルールの順守訴え
宮古島署管内で2月26日と3月1日に発生した2件の交通死亡事故を受け、事態を重く見た宮古島市(下地敏彦市長)、宮古島署(大城辰男署長)と宮古島地区交通安全協会(安協・新里孝行会長)は2日、同署で緊急会見を開き「交通死亡事故連続発生に伴う非常事態宣言」を発表した。
大城署長は「われわれは、この事態を大変重く受け止めている。交通事故は加害者も被害者にとっても大変悲惨なこと。二日酔い運転を含む飲酒運転は絶対にしない。疲れを感じたら、車を止めて休むなど、法定、規制速度を順守し、安全な速度で運転してほしい」と呼びかけた。
下地市長は「1週間の間に2度も死亡事故が発生した。このような事故が二度と発生しないよう、市民の皆さんは運転には十分気を付けてほしい。市も宮古島署など関係機関と連携を強め、交通事故発生防止に努める」と述べた。
新里会長は「交通安全思想の啓蒙に努めているが、非常に残念なこと。これからも宮古島署や関係機関と連携して、二度と死亡事故が起きないように、活動を頑張りたい」と話した。
同宣言では、宮古島署管内で1週間で2件、交通死亡事故が連続的に発生し、2人の尊い命が失われた。昨年同期と比べると2件2人増加している。
2月26日には伊良部前里添でバイクが縁石に接触し、運転していた17歳の少年が死亡。3月1日には伊良部伊良部で46歳の男性が運転する軽トラックがブロック塀に衝突し、運転者が死亡した。
2014年~18年の過去5年間で、同署管内で発生した交通死亡事故の特徴として▽単独事故が7件中6件(85%)▽週末の事故が7件中5件(71%)▽夜間の事故が7件中5件(同)▽飲酒事故が7件中2件(28%)-など「自過失による単独事故」「週末」「夜間」といった特徴があるほか、飲酒運転事故も発生していると発表した。(数字はいずれも暫定値)
同宣言の中で、会見を開いた市、宮古島署と安協は交通事故の加害者や被害者にならないために▽法定・規制速度を順守し、安全な速度で運転する▽車間距離を十分保持し、脇見をせずしっかりと前を見て運転する▽二輪車を運転する際はヘルメットを確実に着用し、あごひもを確実に締める▽夜間走行時、対向車や先行車がいないときはハイビームを使う▽車の後部座席でもシートベルトを着用する▽飲酒運転(二日酔い運転を含む)は絶対にしない▽過労運転は重大事故を引き起こす大きな原因になる。疲れを感じたら車を止めて休む-ことなどを常に心掛けてほしいと強く呼び掛けている。