離島振興の要望など伝える/下地市長ら、福井担当相と懇談
【那覇支社】3日から2日間の日程で来県した福井照沖縄担当相は最終日の4日、下地敏彦宮古島市長を含む市町村・各圏域団体代表12人らと那覇市のANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービューで懇談した。報道陣に公開した冒頭部分で福井担当相は「沖縄の皆さんの心に寄り添いながら、沖縄をより豊かにする施策の実現に向けて尽力したい」と述べた。
懇談会終了後、下地市長は宮古島市の要望として①沖縄振興特別推進交付金と沖縄離島活性化事業費補助金の維持・拡充②平良港のさらなる機能拡充に向けた支援策③独立行政法人種苗管理センター宮古分室の誘致、多良間村から①農業農村整備のための国営事業の推進②産業廃棄物の処理-の計5項目について要望したことを明らかにした。
各市町村からの要望に対して福井担当相は「これから頻繁に沖縄に来て、各地域の意見をしっかりと聞きながら施策に反映していきたい」と答えたという。
下地市長は福井担当相について「建設省出身で、文部科学副大臣を歴任しているということなので、都市計画や、子どもの貧困問題、給付型奨学金制度などにも関心を持っていて、しっかり取り組んでもらえると思う」と期待を述べた。
懇談後の会見で、福井担当相は一括交付金増額の要望に対して問われると「2018年度の予算については(沖縄振興予算全体で)3010億円を確保されている。われわれとしては、これらの予算を有効活用し、沖縄振興を国家戦略として取り組みたい」と返答した。
懇談会には、下地市長のほか、翁長俊英県市議会議長会会長(那覇市議会議長)、先島から西大舛高旬竹富町長らが参加した。
先月27日に就任した福井担当相は、3日には県庁で翁長雄志県知事と会談。翁長知事は、米軍普天間飛行場の5年以内の運用停止に向け具体的なスケジュールを作成することや、辺野古への基地移設断念など21項目の要望書を手渡した。