クーラー設置1年延期/市議会一般質問
宮古島市立小、中学校の普通教室におけるクーラーの設置が1年先送りされることが19日、分かった。所管の市教育委員会は、当初2018~19年度の2カ年で順次導入する方針だったが、大型工事の着工などが影響して延期することを決めたという。19日に始まった市議会3月定例会の一般質問で、仲宗根均教育部長が明らかにした。
市教委の当初の計画期間は17年度から3年間。17年度に整備計画を策定し、18年度から2カ年をかけて設置する予定だった。
クーラーの購入予定台数は約500台で、事業費は約5億円かかる。年間のランニングコストは約3500万円を見込んでいる。
この計画について我如古三雄氏が19日の一般質問で設置年度をただした。仲宗根部長は「教育委員会としても急ぎ設置したい」としながらも「教育委員会所管の大型工事が始まったこともあり、事業費の標準化のため実施年度の変更を行うこととし、1年延期する」と答弁し、設置は19年度以降になることを説明した。
市教委が所管している大型の工事としては、伊良部小中一貫校建設整備事業などが挙げられる。
我如古氏は再質問で、クーラーの設置は下地敏彦市長の17年度施政方針にも盛り込まれていることを指摘し、「クーラーの設置は教育環境の充実にとって不可欠だ。児童生徒の学力向上のためにも必要になる。当局の早急な取り組みを」と早期設置を求めた。
この件に関しては前里光健氏も質問し、市教委の見解を問うた。宮國博教育長は「教育委員会として財政的及び作業の標準化を図らないといけない状況」と理解を求め、4月には実施計画のための委員会を立ち上げると表明。その上で「校長会やPTAの代表、学識経験者、行政を交えてどの学校から設置していくかなど具体的な詰めを行っていきたい。1年遅れるが、教育委員会としては、学習環境の整備に必要だと考えている」と述べた。
この日の一般質問には我如古、前里氏のほか下地信広、砂川辰夫、高吉幸光の各氏が質問に立ち、当局の考えをただした。