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行雲流水
2018年4月5日(木)8:54

【行雲流水】感性の改革

 今国会の前半は、森友問題で終始した。野党の追及は成功したかに見えたが土壇場で〝うっちゃり〟を食らい、真相は「やぶの中」。背景には、政治・行政の仕組みを官僚主導から政治主導へ転換した後遺症が見えかくれする

▼かつて官僚には、国を背負っているとの自負があった。政治家に対し「与党も野党も人気取り商売だ」との不信感と偏見があった。安倍政権は、長年続いた官僚主導を政治主導へ変えたが、政治家と官僚の確執は残った。それが加計学園の獣医学部新設問題、公文書の隠蔽(いんぺい)・改ざん問題となって表面化したのでは

▼さて、宮古でも「前例がない」との役人用語を、よく耳にする。政治家の口利きによる違法な例外処理は言語道断だが、合法的に慣例を改革する余地はいくらでもある

▼たとえば非常勤職員の採用方法に改革の余地はないのかどうか。これを新聞広告で広く募集して試験を実施すれば、優秀な職員を採用できるはずだ

▼試験問題は「八重山郷友会運動会の開催案内状を作成せよ。状況は次のとおり。会員数は1000人、参加率は50%、参加者の男女比率は6対4。費用総額は約20万円で、女性の会費は男性より200円少ない額とする」

▼生活者はリアリティー(現実性)を重視する。解答者の作成した案内状をみれば、文章力や計算力がわかる。会費の端数処理の仕方で常識力もわかる。気配りも必要だ。雨天のときの対処にまで気づいておれば合格だ。合格者が複数人出たら、面接で決めればよい。改革は、やる気と知恵さえあればできるはずだ。(柳)

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