当初予算に38億円計上/第2期国営地下ダム事業
進ちょく率は46%
宮古島市城辺の仲原と保良に地下ダムを造る第2期国営事業の2018年3月末時点の進ちょく率が46%(事業費ベース)に達している。仲原地下ダムの進ちょく率は55%。このダムと伊良部島の牧山ファームポンドをつなぐ用水路はほぼ完成しているが、畑地への散水は21年度以降になる見通しだ。第2期事業の当初予算は38億5000万円。ダムや副貯水池、用水路の整備を継続する。用水路を改修する国営施設応急対策事業には4億円を充てる。
国営第2期事業は2009年4月に着工。地下ダム2基を新設して十分な農業用水を確保し、宮古本島及び伊良部島で有効に活用することが狙い。受益面積は9156㌶。総事業費は523億円で、23年度の事業完了を目指している。
17年度末時点で、仲原地下ダムは全延長2350㍍のうち約1300㍍が完了している。用水路は約24・5㌔を設置、進ちょく率は45%となっている。
仲原地下ダムから伊良部島の牧山ファームポンドまでの延長は約23・3㌔。ほぼ完成しており、19年度内には結ばれる予定だ。
仲原地下ダムからの農業用水は、約7㌔先の宮古吐水槽、伊良部大橋を経由して伊良部島の牧山ファームポンドへ送られる。
伊良部地区で実際に散水が開始されるのは21年度以降になる見通し。畑地かんがい施設整備に向けた準備が進められており、順調にいけば同年度以降に一部の圃場でスプリンクラーによる散水が可能となる。
関連して実施されている国営施設応急対策事業の進ちょく率は10・8%。総延長6・4㌔の用水路を改修する事業で、19年度から本格的な工事に入る。
国営事業の進ちょく状況は、沖縄総合事務局宮古伊良部農業水利事業所の平良和史所長らが9日午後、市役所平良庁舎で下地敏彦市長に報告した。
報告を受けて、下地市長は「両事業ともに国の理解を得て進められている。ありがたい」と感謝した。これに平良所長は「今年度も事業をしっかりと進めていきたい」と話した。