トウガン人気、2300個を完売/1個100円に市民どっと
特売キャンペーン実施
トウガンの魅力を広く市民にアピールし、地産地消と消費拡大につなげるキャンペーン(実行委主催)が「とうがんの日」の10日、JAファーマーズマーケットあたらす市場で開かれた。1個100円のトウガンを買い求めようと、販売開始前から市民らがどっと押し寄せ、準備した2300個はすべて完売した。
宮古島市は2007年2月にトウガンの拠点産地として県の認定を受け、今では宮古地区出荷野菜の重要品目に位置付けられている。
JAによると、生産者は78人で計690㌃の面積でハウス栽培している。
昨年12月から出荷が始まり現在はピーク。週単位で20~30㌧出荷しており、6月中旬まで県内ほか関東や関西を中心に出荷される。
前期実績約800㌧に対し、今期は約830㌧を計画している。
生産者やJA、行政らが参加したセレモニーであいさつした宮古地区本部の下地保造本部長は「一人一人がトウガンを購入し、食卓に一品並べて家族団らんを過ごしてほしい」と呼び掛けた。
下地敏彦市長は、トウガンはビタミンCを豊富に含んだヘルシーな野菜であることを紹介し、消費者には「おいしいトウガンを賞味してもらいたい」、生産農家には「生産販売に多いに励んでほしい」と話した。
県宮古農林水産振興センターの大村学所長は、おきなわ花と食のフェスティバルで宮古から出品されたトウガンが金、銀、銅賞を獲得したことを挙げ「関係者の技術指導はもとより、生産農家の努力のたまもの。おいしさをさらにPRしてほしい」とあいさつした。
とうがん専門部会の真壁恵修部会長が、午前9時にキャンペーンの開始を宣言すると待ちかねていた市民らが買い物かごを手に、1個約2㌔の重さのトウガンを買い求めていた。
一人2個までだが中には夫婦で訪れ、計4個を購入する姿も見られた。
会場ではJA女性部によるトウガンを使った創作料理の試食ほか、みゃーくの味加工推進協議会が作ったトウガンパイなども振る舞われた。
子供連れで訪れた田崎博美さん(36)は色と大きさを見比べて選んだと言い「煮付けにそぼろを入れるとさらにおいしく食べられる。子供も大好きです」と笑顔だった。
■とうがんの日 1998年4月10日に県経済連が主催した「とうがんの日」宣言大会で、4月10日を「とうがんの日」に定めた。沖縄方言「し(4)ぶい」と和名「とう(10)がん」にちなんだ。宮古方言は「スウ」。