肉用牛農家前年比5・6%減/肉用牛1万3790頭
宮古地区17年12月時点 高齢化など理由
【那覇支社】県農林水産部は24日、2017年12月末時点に県内で飼育されていた家畜と養鶏の頭数・農家戸数を発表した。宮古地区では、肉用牛が1万3790頭(前年比0・3%減)、豚が618頭(同20・0%増)などとなった。肉用牛の飼育農家は前年比5・6%減の865戸で、県内で最も大きな下げ幅となった。肉用牛のうち繁殖雌牛は前年比0・7%増の8655頭になるなど、前向きな動きもみられた。
宮古地区での肉用牛農家の戸数減少を防ぐため、県は今年度予算に「沖縄離島型畜産活性化事業」として賃貸型肉用牛集合畜舎の設計費など1112万円を計上し、対策を打ち出している。
同部畜産課の仲村敏課長は、「離島を中心に、農家の高齢化による戸数と頭数の減少に歯止めがかからない地域がある。生産農家と連携するとともに、新たな施策で増頭と担い手育成の取り組みを強化していきたい」とコメントした。
県全体の肉用牛頭数は、7万3134頭(前年比1・6%増)。このうち、繁殖雌牛は4万3101頭(同1・1%増)で、3年連続の増加となった。子牛の生産頭数も9年ぶりに増加して3万157頭(同3・6%増)となり、県は「さらなる肉用牛生産額の増加が見込まれる」と期待している。
また、乳用牛は県全体で4348頭(同1・1%増)、豚は21万1848頭(同0・2%増)、採卵鶏は157万6963羽(同8・1%増)、ブロイラー61万7033羽(同5・8%増)、山羊1万616頭(同8・9%増)だった。山羊の飼育頭数は4年連続の増加で、12年ぶりに1万頭の大台を越えた。