水難事故防止で海浜パト/防止推進協
観光客らに注意呼び掛け
大型連休から夏にかけて水難事故が発生することから、宮古島水難事故防止推進協議会(会長・下地敏彦市長)は2日、平良のパイナガマビーチや砂山、伊良部の渡口の浜などで観光客らにチラシを配布し、水難事故に注意を促した。
海浜によってはクルーズ船の寄港で訪れた中国人が多かった。チラシは日本語で掲載されており、今後は中国語や英語などでも広報できる多言語チラシ作製が課題として浮かび上がった。
宮古島署(前花勝彦署長)によると、県内の昨年の水難事故は81件発生し、そのうち41人が死亡、1人が行方不明となった。同署管内では11件発生し、5人が亡くなった。
チラシ配布では、シュノーケリングの安全マニュアルやリーフカレント(サンゴ礁の切れ目から外へ流れ出す強い流れ)の注意、ダイビングの注意、心肺蘇生法の手順などが広報された。
市役所平良庁舎前の海浜パトロール出発式で、下地市長は「毎年のように海での事故が発生しており、その多くが島外から宮古島に訪れる観光客である」と憂慮した。
その上で「こういった悲しい事故が繰り返されないために各機関が連携を密にし、水難事故防止に向けての取り組みや啓発を共に強力に進めましょう」と激励した。
前花署長は「これから本格的なマリンレジャーシーズンを迎えるに当たり、水難事故の増加が懸念される。県警では4月27日から『夏の海 親の視線が 子を救う』をスローガンに沖縄県水難事故防止運動を実施中である」と述べた。
次いで山戸義勝宮古島海上保安部長があいさつし、参加者らの活動に期待した。
この後、参加者ら40人は4グループに分かれて海浜パトロールを実施した。