グルクン大漁に活気/伊良部漁協
新拠点施設を初活用
佐良浜の国吉組(国吉正雄代表)は9日、アギヤー(大型追い込み漁)を展開し、グルクン1㌧を水揚げした。水産業の新拠点、伊良部漁協地区海業(うみぎょう)支援施設内にある荷さばき施設がグルクン対応で初めて活用された。同施設は26日に落成式典と祝賀会を開催する予定で、漁師や仲買人らは幸先の良いスタートを喜んでいた。
県内で唯一、佐良浜で受け継がれている伝統のアギヤーは昨年5月以降、潜水に最低必要人数4人が1人減となったことから出漁を休止していた。
佐良浜のアギヤーは国吉組と福里丸(福里英二船長)の2隻で組織する。休止以降、国吉代表と福里船長らは潜水できる人の確保に奔走した。
今年に入ってから不定期に出漁できる人員を集め、9日は8人で出漁した。来間島沖で大型追い込み漁を展開し、グルクン1㌧を漁獲。島外の大型スーパーへ5割以上は出荷された。一部は仲買人が引き取り、消費者には1㌔当たり700円で販売され好評だった。
漢那組合長は「新荷さばき施設が初めて利用され感激している。多くの漁船が大漁を続け、荷さばき施設をフルに活用してほしい」と語った。
新施設は市指定管理制度に基づき伊良部漁協(漢那一浩組合長)が管理している。9日午前、漢那組合長と平良恵栄市水産課長らは新施設の落成式典・祝賀会の開催日について話し合った。その結果、下地敏彦市長の公務日程と調整した上で決定した。
新施設の総事業費は3億1959万円(国が3分の2負担、県と市が6分の1ずつ負担)。落成式典・祝賀会には国・県・市の関係者を招待して盛大に祝うことにしている。