多良間の黒糖をどうぞ/県、製糖工場
空港で観光客に振る舞う
毎年5月10日は語呂合わせで「黒糖の日」。県宮古農林水産振興センターと宮古製糖は10日、宮古空港でキャンペーンを開いた。訪れる観光客に多良間島産の黒糖を配ったり、試食してもらったりしながらミネラル分たっぷりの健康食品をアピールした。
黒糖の日は、県含みつ糖対策協議会が2010年に制定。県内産黒糖を広く内外にPRし、生産振興を図ることが狙い。この日に合わせて各地でキャンペーンが開催されている。
宮古地区キャンペーンには県と宮古製糖の職員が参加した。東京、関西、名古屋からの直行便到着時間に合わせて到着ロビーで待機し、観光客が出てくると試供品の黒糖や黒糖のレシピブックなどを配った。
一口サイズにカットした黒糖も振る舞い、試食した観光客らは「甘い」と舌鼓を打って喜んでいた。
東京都内に住む網元靖之助君(7)は、初めて黒糖を食べたという。「甘いというか、しょっぱいというか…その真ん中ぐらいでおいしい」と笑顔だった。
キャンペーンには宮古製糖多良間工場の来間春誠工場長も参加した。島産黒糖について「県内八つの黒糖工場の中でも多良間は規模が大きい。粉状の黒糖も出している」とPRし、「良い黒糖は甘さの中にしょっぱさと苦さがある。この健康食品を多くの人に食べてもらいたい」と話した。
県内には▽伊平屋島▽伊江島▽粟国島▽多良間島▽西表島▽小浜島▽波照間島▽与那国島-と八つの黒糖工場があり色や形、味、香り、食感などそれぞれの黒糖に個性がある。いずれもミネラル分を豊富に含んだ食品として知られる。
宮古製糖多良間工場は2017-18年期、3183㌧の黒糖を生産した。