畜産物輸出量100㌧超/一括交付金事業が効果
【那覇支社】県農林水産部(島尻勝広部長)は15日、2017年度の県産畜産物の輸出量が前年度比14・7%(13㌧)増の101・5㌧となり、初めて100㌧を超えたと発表した。県は一括交付金での輸出促進事業が効果を挙げていると分析しており、沖縄ブランド構築で、さらなる輸出拡大を目指す。
輸出品目の内訳は、豚肉が64・2㌧、鶏卵が30・2㌧で全体の93%を占める。県は、「輸出量が少ない牛肉と鶏肉の販売を進めれば、さらなる輸出増が期待できる」としている。主な輸出先は、香港が86・7㌧と全体の約85%でトップ。
県はこれまで、一括交付金を活用する「県産農林水産物輸出体制構築事業」を実施。生産強化を図るとともに、沖縄ブランド構築を目指し、香港やシンガポール・台湾などで県産畜産物のPRを行ってきた。
同事業開始前の11年度の輸出量(20・4㌧)と比較すると、現状で81㌧増加した。県は、20年度末までに、輸出量150㌧を目指している。
県の担当者は「豚肉のと蓄頭数、肥育牛の出荷頭数も増えてきているので、県全体として生産量の伸びは期待できる」とし、今後について「国内需要も伸びているので、バランスを取りながら販売戦略を考えていきたい」と述べた。
島尻部長は「まだリスクはある」とした上で「国が海外輸出展開について強力に進めている。沖縄の畜産物輸出の可能性は大きい」との意気込みを示した。