相談件数は221件/17年度消費者生活相談
不当・架空請求多く/「身に覚えない」は無視
県消費生活センター宮古分室は17日、宮古地区の2017年度の消費生活相談状況を発表した。相談件数は221件で前年度とほぼ同数。最も多い相談は、アダルトサイト等の閲覧が絡む「放送・コンテンツ」サービスの不当・架空請求で47件だった。サラ金関係の相談も18件と多かった。同分室では「身に覚えがない請求は基本的に無視してほしい。迷った場合は速やかに相談を」と分室の活用を呼び掛けている。
5月の「消費者月間」に合わせてまとめ、分室長代理の神里学さん、専門相談員の長濱一美さん、洲鎌加代子さんが発表した。
相談の内容と件数は▽放送・コンテンツ47件▽サラ金を含む融資サービス18件▽レンタル・リース・貸借18件▽個人間借金13件▽インターネット通信サービス関係9件-など。
契約当事者の年代別相談件数をみると、60代が最も多く42件、30代が36件で続いた。以下、50代35件、70歳以上32件、40代25件、20代15件、10代4件だった。
放送・コンテンツ関係では、身に覚えのない請求やワンクリック請求に関する相談が多く、全体相談件数の21%を占めた。
相談・あっせんを通して回復できた契約金は10件67万円余、未然に防止した件数は15件、金額は308万円余に上っている。
フリーローンやサラ金を指す融資サービスの相談は減少傾向にあるという。ただ、今年も2番目に多い相談だった。「多重債務関係は減少しているが、弁護士事務所の積極的な働き掛けなどが大きい」とした。
光回線の契約に関する相談もあった。言葉巧みに契約させられてしまうケースがあるといい、広く市民に注意を促している。
会見で、専門相談員の長濱さんと洲鎌さんは「相談やあっせんによって未然に防止できるし、契約金も全部または一部を回復することができる」と話した。
また、「自分はだまされているかもしれないと少しでも感じたら、一人で悩まず相談をしてほしい」などと呼び掛け、センター宮古分室の活用を訴えた。
消費生活センターは、消費生活に関する知識の普及や啓発業務を行う機関。県民の日常生活で発生する消費生活全般についての相談や苦情、照会、要望等を受け迅速に処理している。
消費生活に関する相談は同センター宮古分室(電話72・0199)、または局番なしの「188」(消費者ホットライン)まで。