児童生徒 315人でスタートへ/伊良部小中一貫校
教職員は30人体制/来年4月開校へ工事着々
伊良部地区の四つの小、中学校を統合する小中一貫校「愛称・結の橋学園」の建設工事が佐良浜中学校で着々と進んでいる。校舎や体育館を建設しており、進捗(しんちょく)率は4月末現在で15・0%。同校は来年4月に児童生徒数315人、校長1人、教頭2人の教職員数約30人で開校する予定。市教育委員会によると、施設一体型の小中一貫校は県内3校目。
工事は昨年12月に着工。来年2月28日に完成予定。建設費は25億1300万円。
校舎は回廊型で、鉄筋コンクリート2階建て。用地面積は2万8000平方㍍、校舎面積は6000平方㍍で、体育館は2500平方㍍。
運動場は200㍍トラックで小中共用、体育館も小中で一つ。中学校用にバスケットコート2面、小学校用にミニバスケットコート1面を造る。武道場は体育館2階に整備する。
各教室や特別教室にはクーラーを設置する。
プールについては、市は大型の「市民プール」の構想を立てており、新しい学校プールの建設には慎重な考えを示していたが、宮國博教育長は「建設する方向で話を進めている」と話した。
市教委は一貫校のメリットとして▽組織的・継続的な教育活動の徹底による教育環境の向上▽子供たちの社会性の育成機能の向上▽生徒指導上の諸問題の減少-を挙げている。
「4-3-2」制の区分で教育課程を編成し▽前期(小学1~4年)▽中期(小学5~中学1年)▽後期(中学2~3年)-に区分け。前期で学びの基礎をつくり、中期で学びを広げ、後期で学びを深める教育を目指す。
また、教育課程を3区分することで、小学校から中学校に入学した際、環境の変化についていけずに不登校などの問題が起こる、いわゆる「中1ギャップ」の解消にもつながるとしている。
市役所城辺庁舎内には開校に向けた「準備室」(宮城克典室長)が開設されており、教育課程の編成や学校運営体制・指導体制の構築などを中心に作業を進めている。