キビ機械刈り80%
前期比7.5ポイント増で過去最高/収穫体系の主流確立
宮古地区の2017-18年産サトウキビ収穫における機械利用率が、実績ベースで全体の80%に達している。前期と比較して7・5ポイント増えており、過去最高の利用率。機械刈りが収穫体系の主流として確立されている実態を裏付けた。JAおきなわ宮古地区営農振興センターさとうきび対策室のまとめで分かった。
収穫で機械のハーベスターを利用した農家は宮古地区全体で4377件。正味の機械刈り収量は25万7300㌧で、生産量32万1800㌧からはじく機械の利用率は80%に到達した。
地区別の機械刈りの収量は▽平良6万2300㌧▽城辺7万6000㌧▽上野2万9000㌧▽下地3万4100㌧▽伊良部3万9900㌧▽多良間1万5900㌧-となっている。
搬入量に占める機械刈りの比率は▽平良81・7%▽城辺83・7%▽上野90・4%▽下地87・6%▽伊良部68・6%▽多良間62・7%-。すべての地域で前期の実績を上回っているが、特に上野は9割を超えるなど利用率が高い。また、前期と比べて14・6ポイント伸びた伊良部での利用率も全体の数字を引き上げた。
機械刈りが伸びている主な要因は、農家の高齢化に伴う労働力の減退が挙げられる。ただ、近年は年齢を問わず多くの農家が機械刈りを選択しており、手刈りをする農家は年々減少しているのが現状だ。
機械刈りは労力をかけずに収穫できることが最大のメリットだが、一方で機械刈りに頼るあまり、事前の管理が行き届いていない畑が増えていることが課題として浮上している。株出し管理や除草作業などが行われていない畑が少なからずあるといい、全体の生産量に影響を与えている。
こういった畑では雑草が繁茂し、キビの反収(10㌃当たりの収量)も低い。結果として農家の所得減を招くため、関係者が管理の徹底を呼び掛けている。
17-18年産のサトウキビの機械刈りは80%だが、申込段階では約9割に達していた。このため、JAさとうきび対策室は「機械刈りの比率は、まだ伸びるのではないか」とみている。