市海業支援施設が開所/関係者集い式典
水産業振興の拠点に/管理運営は伊良部漁協
佐良浜漁港に完成した宮古島市海業支援施設の開所式典が26日、多くの関係者を招いて同施設で行われ、水産業振興、地域発展の拠点として、有効に活用されることに期待を寄せた。同施設は、今年3月に完成。市の指定管理者制度に基づいて、4月1日から伊良部漁協が管理運営を行っている。
式典では、主催者を代表して同漁協の漢那一浩組合長は「この施設は、私たち漁協にとって今後の経営改善を図り、漁業者の漁家経営の向上が図られる。さらに、観光客や市民のニーズに対応した多様性を兼ね備えた施設として水産業経営基盤を強化することができ、地域振興にとっても大きな役割を担う施設になる。その期待に応えるべく組合員一同まい進したい」と述べた。
来賓あいさつで、下地敏彦市長は「大橋開通に伴う入域人口の増加を最大限に生かしつつ、この施設を中核として佐良浜の地域活性化、飛躍的発展がなされるよう、漢那組合長を筆頭に漁協の皆さんがさらに活躍してくれることを願っている」と呼び掛けた。
そのほか、佐久本洋介市議会議長、宮古農林水産振興センターの大村学所長も来賓のあいさつを行い、水産業、佐良浜地区の振興発展の拠点として多くの人に親しまれる施設になることに期待を寄せた。
最後に、宮古総合実業高校の海洋科学科の生徒65人が同校伝統の「海邦丸スタンバイ」を披露して、同施設の開所を祝った。
式典後は祝賀会も行われ、佐良浜保育所、佐良浜学区婦人会などによる演舞が行われ、地域の人たちが関係者とともに同施設の開所を喜んだ。
同施設は鉄筋コンクリート2階建て、延べ床面積約999平方㍍。総事業費は3億1959万円(国が3分の2負担、県と市が6分1ずつ負担)。
1階に魚介類販売の荷さばき施設、一次・二次加工室、海鮮料理専門の食堂、体験・魚食普及室、直売部を設置。
2階は管理室の漁協事務所のほか、総会や研修、民泊などが利用できる漁業体験施設が設けられている。