市民らが大量ごみ撤去/下崎埠頭で「美化清掃の日」
5月の「美化清掃の日」に合わせ、「宮古島の環境を守り育てる市民協議会」(議長・垣花和彦市生活環境部長)は27日午前、平良港下崎埠頭で清掃活動を実施した。海岸には不法投棄された廃テレビやプラスチック類などが散乱。ボランティアで参加した会員や市民ら約100人が大量のごみを撤去し、環境美化を図った。
この海岸では、一部の心のない人による不法投棄が後を絶たない。このために、環境意識の低さやマナーの欠如が指摘されている。
生活環境の保全や公衆衛生の向上を目的に「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」が制度化されている。この法律ではごみの不法投棄は禁止され、厳しい罰則も規定。みだりにごみを捨てると犯罪とされる。
同協議会は、不法投棄の撲滅、環境美化に取り組むために毎年5月と10月を「美化清掃の日」と設定。市民のモラル向上に向けて啓発や広報活動を展開している。この日は5月第4日曜日で、親子連れも参加し、子どもたちに環境の大切さを教えた。
下地敏彦市長は参加者に感謝の意を表した上で「地域全体と一緒に清掃し、美しい環境にしたい。今年は釣り人が捨てたと見られる釣具や弁当箱が散乱して非常に悲しい。自分で使った物はきちんと持ち帰ろう」と訴えた。
無風で暑い中、参加者は軍手をはめ、ボランティア用の半透明ビニール袋を手にごみを拾った。下地市長はコンクリート護岸の側溝に溜まったごみを回収。全参加者は、心地よい汗を流しながらこまめに水分を補給していた。
不法投棄されたごみは鉄柵や建築廃材、家電や生活ごみなどが目立っていた。
洲崎憲昭さん(35)は息子で双子のりんと君(久松小1年)とけんと君(同)の3人で初めて参加。りんと君は「ごみをいっぱい拾った。きれになったので良かった」と感想を話し、額の汗をぬぐった。