繁殖牛2割増頭へ一丸/和牛改良組合総代会
優績農家を表彰/役員会で砂川組合長再任
宮古和牛改良組合(砂川栄市組合長)は4日、JAおきなわ宮古地区本部ホールで第38回通常総代会を開き、繁殖牛の2割増頭などを柱とする新年度の事業計画と予算を決めた。総代会後の役員会では砂川組合長の再任を決定。新しい副組合長として下地支部の荷川取広明氏を選任した。表彰もあり、共進会等で優れた成績を収めた農家に賞状と記念品、副賞を贈った。
冒頭にあいさつした砂川組合長は「2017年度の肉用牛競りは年間を通じて高値で推移した」と販売実績を強調した。ただ、農家戸数や飼養頭数の減少に危機感を示し「農家戸数が減る中で上場頭数を維持、拡大するためには飼養規模の拡大や分娩間隔の短縮、死亡事故を減らすことだ。自信と誇りを持って組合活動に取り組む」と述べた。
この後、議事の①17年度の事業報告と決算②18年度の事業計画案と予算案③組合費の賦課及び徴収方法④役員改選-を審議し、それぞれ全会一致で認めた。
18年度事業計画には、増体、肉質に優れた素牛生産で「肉用牛の産地化を確立する」と明記。悪性伝染病の侵入防止と飼養衛生管理の徹底も盛り込んだ。
離農、後継者不足による飼養頭数減少への取り組みを重要課題に挙げ、後継者育成と繁殖牛2割増頭運動の継続を指針に据えた。
このほか▽組合組織活動の充実強化▽削蹄・妊娠鑑定の推進▽計画交配の徹底▽育種価に基づく改良の推進▽子牛共進会の開催-などを重点事項に掲げた。
予算は418万円。収入は組合費82万円、助成金319万円などで組んだ。支出は総会や共進会、交流大会などの事業費に230万円を充てた。研修費は55万円、育成費は94万円。
役員選任案では、各支部の支部長ほか、理事、専門部長らを確認した。
総代会では、宮古島市の下地敏彦市長(代読)や県宮古農林水産振興センターの大村学所長、JA宮古地区本部の下地保造本部長が祝辞を述べ、肉用牛の一層の生産振興を期待した。
特別表彰された農家の皆さんは次の通り。
【宮古和牛改良組合長賞】子牛共進会6月期=松川晋(城辺)▽同月期=砂川雅一郎(城辺)
【優良母牛繁殖奨励賞(2代以上にわたり高等登録を産出し現在も飼養している組合員)】荷川取広文(下地)▽小禄繁(上野)
【特別奨励賞(全国和牛能力共進会最終予選審査出品者)】第2区=島尻誠(平良)、荷川取広明(下地)、砂川辰夫(城辺)▽第6区=砂川健治(下地)
【特別奨励賞(県畜産共進会農林水産大臣賞)】荷川取衛(城辺)