JAおきなわ、6期ぶり減収
マイナス金利など影響/事業総利益1・45%減
【那覇支社】JAおきなわ(大城勉理事長)は7日、2017年度の決算を発表した。企業の粗利益に当たる全事業(経済・信用・共済など)事業総利益は、マイナス金利政策による金利低下で貸出金利息等が減少するなどし、前年度比2億9400万円(1・45%)減の199億6700万円と6期ぶりの減収、経常利益は同9800万円(5・65%)減の16億4000万円で2期連続の減益となった。
主要3事業のうち、経済事業の総利益
は、サトウキビが16年度に大豊作だったことからの減少や、全国的な枝肉相場の低迷により、前年度比8200万円(1・03%)減の79億900万円。
信用事業総利益は、同2億800万円(2・41%)減の84億1800万円。金利低下で貸出金利息等が減少した収入の減少を与信費用の低下が補えず、減収となった。
共済事業総利益は、自動車共済など短期共済の取り扱いが伸びたほか、費用を圧縮した結果、同1100万円(0・28%)増の38億8900万円となった。
企業の売上高に当たる事業収益は、ガソリンなど石油製品の仕入値の上昇に伴い販売価格が上がったことが影響し、同44億100万円(5・4%)増の856億6700万円。
純利益に当たる当期剰余金は、繰延税金資産の分類基準が変更されたことによる一過性の増があり、同6億9400万円(42・88%)増の23億1200万円となった。
自己資本比率は同0・16ポイント増の10・89%、不良債権比率は同0・78ポイント改善の2・08%となった。
18年度は、事業総利益が前年度比1・2%増の202億600万円、経常利益は同0・4%増の16億4700万円を見込んでいる。
大城理事長は「2018年度は第6次中期計画の最終年度。生産基盤や買い取り販売の拡大、農業者の所得増大と農業生産の拡大に向けて取り組んでいる。引き続き農業振興と地域コミュニティーの活性化、組合員の拡大と事業の伸長に取り組んでいきたい」と述べた。