今年も企画・特別展開催/市総合博物館
協議会委員10人に委嘱状/来年は新館計画
市総合博物館協議会が6日、同博物館で開かれ、企画展や特別展、各種講座、子ども博物館などを盛り込んだ2018年度事業計画などを全会一致で承認した。同博物館の運営に関し、館長の諮問に応じたり、意見を述べたりする協議会委員10人に委嘱状を交付。会長には下地和宏さん(市史編さん委員長)、副会長には稲福政斉さん(沖縄国際大学・沖縄大学非常勤講師)がそれぞれ選任された。同館は来年11月に開館30周年を迎える。市は新博物館建設計画を進めている。
協議会では、17年度実施事業報告や18年度事業計画などの説明があった。
このうち、18年度事業計画では、戦後日本を代表する写真家の一人、東松照明氏が46年前に撮影した宮古島の風景写真などを展示する企画展を8月10日~9月16日まで開催する。
また、市内小学4~6年生を対象に島の歴史や自然などを体験、観察する「子ども博物館講座」は現在行われていて、来年2月までの計6回実施する。
調査研究は▽字の調査▽宮古上布の技術者から産業としての宮古上布最盛期の聞き取り▽紙芝居作り▽宮古そば調査-を実施する。
協議会委員に委嘱状交付後、あいさつした宮國博教育長は、同協議会の趣旨や意義などを紹介した上で「新しい博物館を建設する計画がある。博物館の在り方についても意見を頂きたい。規模ではなく、高い機能を持つ博物館にしていきたい」と協力を呼び掛けた。
下地明生涯学習部長は、来館者は年々増え、昨年度は1万6670人だったことを説明し「新博物館の構想もある。いろいろな分野からの貴重な意見を頂き、誰にも愛される博物館を運営していきたい」と話した。
会長に選任された下地さんは「博物館は文化の殿堂。これだけ多くの資料を市民にどう提供するかが課題」などと述べ、今後2年間、委員と共に博物館運営に知恵を出し合って取り組む決意を示した。
委嘱状を交付された市総合博物館協議会委員は次の皆さん。(任期は2年間。カッコ内は専門分野、所属)
【学識経験者】下地和宏(考古、市史編さん委員長)=新任▽仲地邦博(自然、宮古野鳥の会会長、市史編さん委員会委員)=再任▽瑞慶山昇(美術、元県立博物館・美術館副館長)=再任▽小禄裕子(民俗、元市総合博物館学芸員)=再任▽稲福政斉(民俗、沖縄国際大学・沖縄大学非常勤講師)=新任▽岩本大輔(工芸、元市生涯学習振興課文化財係嘱託職員)=新任
【学校教育】乾邦夫(下地小校長)=新任▽砂川誠(市教育委員会学校教育課指導主事)=新任
【社会教育】大城裕子(一般社団法人宮古島市文化協会長)=再任▽佐藤宣子(植物、市文化財保護審議委員会委員)=再任