米軍機の使用「自粛」を/宮古空港
下地市長が声明
下地敏彦市長は3日、米軍機が宮古空港を11日と13日に使用することについて「緊急時のやむを得ない場合を除いては、宮古空港の使用を切に自粛してもらいたい」との声明を発表した。
使用理由は、12日にマティダ市民劇場で開催される米海軍第7艦隊音楽隊演奏会へのバンドスタッフ(25人)と荷物の輸送で、使用機種は米海軍所属の人員輸送機「C-9」1機。
県によると、宮古空港の使用時間は11日が午前11時40分~午後1時10分、13日は午前9時40分~午前11時10分。神奈川県の米軍厚木基地を往復するために離着陸する。
下地市長は会見で「宮古空港は、民間航空機の運航を目的として設置された空港であり、民間航空の円滑かつ安全な運航を確保する観点から自粛してもらいたい」と述べ、県が前日に出した自粛要請に同調した。
ただ、下地市長は演奏会会場となるマティダ市民劇場の使用許可をすでに出している。「文化活動なので拒む必要はない。他の団体が使用するのと同じ状況で許可を出した。優遇措置はしていない」と演奏会については容認する考えを示した。
「音楽というのは世界共通の人が理解できる形で、しかも世界最高レベルの音楽が聞けるというのは、ある意味では宮古の人たちにとってはありがたい部分もある」と話した。自身は「(12月議会中であり)議会調整で出席できない」とした。
市民団体などが「9月の米掃海艦の平良港入港と同様に、米軍のプレゼンス(存在感)を示す宣撫工作だ」と反発していることについては「軍艦が来るのと音楽隊が来るのとは違うだろう。宣撫工作かどうか、そこまで詮索することはないのではないか」と話し、「市民と交流をしたいというのが目的だと思う」との認識を示した。