市、建て替え検討/川満遊歩道
市議会経工委で見解
3月に川満漁港遊歩道の橋が折れて観光客がけがをしたことを受けて、市はこの遊歩道の建て替えに向けて作業を進めていることが14日に行われた市議会6月定例会の経済工務委員会で分かった。この遊歩道の調査については、今定例会に提案された一般会計補正予算案に76万2000円が盛り込まれており、松原清光農林水産部長は「これから調査を実施するが、私たちが見た段階では補修では厳しいと考えている」と述べた。
今後について松原部長は「まず調査を終えてだが、今の遊歩道が補修では持たないということになれば建て替えなどを考えないといけない。そうなると新たに設計をやり直して建設工事になると2~3年はかかる」と説明した。
水産課によると、2002年に現在の遊歩道を整備した際の費用について「遊歩道だけの費用は現段階では分からないが、駐車場などを含めた費用として約1億3000万円となっている」と述べた。
松原部長は「この施設は国庫補助を受けて整備しているので、撤去する場合も国に申請が必要。私たちは建て替えをしていきたいので、そうした段取りを踏んでいくためにも調査を行いたい」と述べた。
今後について、水産課では「建て替えでも改修でも、その費用については国の補助メニューを探していく必要があるので、まずは調査を実施してから判断したい」としている。
委員からは「同じような島尻のマングローブ林の遊歩道もしっかり調査して万全を期して二度と同じ事故が起こらないよう点検してほしい」などの要望が出された。
今回の事故は、3月12日に発生。市の管理瑕疵(かし)により、橋が中央で折れて落ち、北陸3県からの観光客12人が被害を受けた。
6月定例会には、被害を受けた観光客6人分の損害賠償額の議案が提出されている。
残りの6人のうち、2人は損害の程度がほとんど無いことから賠償請求を辞退。残りの4人のうち3人はろっ骨骨折など全治3~6カ月のケガで、まだ損害額が決定しておらず決定次第、今後の議会で議案を提案するとしている。