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行雲流水
2018年6月23日(土)8:54

【行雲流水】(自己コントロール)

 6月18日の参院決算委員会を新聞はどう伝えたか。デジタルで配信された全国紙の産経新聞と朝日新聞の見出しからそれぞれの新聞社の報道姿勢を垣間見ることができる。「野党は相変わらず『モリ・カケ』…有権者冷ややか」は産経で、朝日は「新文書?『最高裁まで争う覚悟で非公表』」両紙とも森友学園への国有地売却や加計学園の獣医学部新設をめぐる野党側の質問に焦点を当てた見出しになっている

▼ここでは、どの新聞を継続して読んでいるかで安倍政権に対する評価の違いが想像できる。両紙の記事は暗に安倍政権の政治姿勢に対する肯定、否定の意味合いを含んでいるのである。それぞれの読者に「安倍政権を支持するか?」と問いかけた場合「支持する、しない」の回答は必然的に決まっているのではないか

▼読者は前もって教え込まれた情報で無意識のうちに物事の是非を判断してしまう傾向がある。しかし、私たちは物心ついた頃からの経験や学習して得た知識を持っていて新たな情報に触れた場合、意識的に身についた知識と照らし合わせてその是非を判断するのが普通だろう

▼とはいえ、普段何気なく言ったり行動したりしている中には無意識のうちにテレビや新聞あるいは誰かの影響を受けていることもありえる。それも知識のうちと言えなくもないがそれでは適当に操られることになりかねない

▼言葉を変えて言えば騙されているかもしれないのだ。そう思うと特定の政治的立場に絡むメディアの報道に対しては自己の信念に合わせて慎重に読み解く必要があるだろう

▼特定のメディアが同じような論調で長期間にわたって繰り返し伝える情報をうのみにしてしまいかねないのだから。(凡)

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