日米同盟の役割論議/日米同盟シンポ
フロアから活発な質問
日米同盟の将来~東アジアの安全保障と核政策~と題したシンポジウム(在沖米国総領事館、パシフィックフォーラムCSIS共催)が4日、平良港ターミナルビルで行われた。
米国シンクタンクのCSISから安全保障の専門家R・コッサ、B・グロッサーマン、D・クリマンの3氏と防衛大学の山口昇教授、岡崎研修所の小谷哲男特別研究員がパネリストとして参加した。
朝鮮半島の核実験や中国の軍事力増強という東アジアの地域情勢の中、日米同盟がどのような役割を果たせるかが論議された。
CSISのコッサ氏は「中国脅威論と朝鮮半島の現状は日米2国間の同盟関係をより強固なものにした」と述べた。
グロッサーマン氏は「両国間の平和と繁栄のために日米同盟は礎石としての役割を担ってきた」とその重要性に言及した。
フロアーからの「日米同盟を強化する上で障害になっているものはあるか」との質問に対し、パネリストからは「日本が安全保障の中でどのような役割を果たすかを明確に示すことが必要」「リーダーが短期間で替わると強固な人間関係が作りにくい」などの意見が出た。
米軍普天間基地についてコッサ氏は「誰しも自分の近くに基地はほしくないと考える。これまで約13年間移設先の候補地が多く挙がったが、現在の候補地に移すのが一番良い選択に思える。白紙に戻すことはできない」と述べた。