海に感謝、大漁祈願/第12回パヤオの日まつり
マグロ解体ショーなど盛況
毎年恒例の「パヤオの日まつり」が11日、佐良浜漁港内で行われた。会場では、マグロの解体ショーやカツオ一本釣り体験、モズクのつかみ取りなどのイベントが開催され、訪れた市民や観光客らがまつりを楽しみながら海からもたらされる豊富な資源と保全の大切さを再認識し、大漁を祈願した。
この祭りは、宮古地区パヤオ管理運営委員会が主催。パヤオ設置によってもたらされた恵みに感謝する祭りで、今年で12回目。
開会セレモニーで同委員会の漢那一浩会長は「佐良浜で全国初のパヤオが設置されて今年で36年目を迎えた。そしてパヤオの日を制定して12回目のとなる。きょうは子どもたちが喜ぶ催しを準備しているので楽しい夏休みのひとときを過ごしてほしい」と呼び掛けた。
まつりの開会宣言は、マグロの取り上げで行われた。漢那会長や長濱政治副市長らが重さ45㌔のキハダマグロを掲げると、会場から拍手が起こり海の恵みを享受する各種イベントが始まった。
そのほか、会場ではタマンの稚魚2000尾も放流。バケツに入った稚魚を来場者が岸壁から放流し、資源豊かな海づくりに貢献した。
カツオの一本釣り体験では、重くてなかなか引き揚げられないカツオに親子で悪戦苦闘する姿も見られた。
また、黒山の人だかりとなったマグロの解体ショーは、豪快にさばかれていくマグロに来場者はくぎ付け。「初めて見た」「新鮮でおいしそう」などと声を上げていた。
タッチプールで、特大なまこを力強く持ち上げた埼玉県から観光で訪れた立柳結衣さん(小2)は「重くてぬるぬるしていたけど、全然怖くなかった。初めての経験だったのでとても楽しかった」と笑顔で話した。
名護市から観光で訪れていた宮城咲喜くん(3)は、マグロをおいしそうにほおばりながら「マグロ大好き。とってもおいしい」と大喜びだった。
パヤオは、カツオやマグロなどの回遊魚が流木などに集まる習性を利用した浮き魚礁。1982年、宮古近海に日本で初めてのパヤオが設置された。