県知事選 来月30日投開票
翁長知事死去で前倒し/両陣営、態勢構築急ぐ
【那覇支社】県選挙管理委員会は13日、県知事選挙を9月30日投開票(9月13日告示)で実施すると発表した。翁長雄志知事の死去に伴うもので、当初予定されていた11月18日から2カ月近い前倒しとなる。保守系と「オール沖縄」グループの双方とも、選挙態勢の構築を急ぐ。
知事選をめぐっては、宜野湾市の佐喜真淳市長(54)が、自民党県連などで構成する選考委員会の要請を受けて出馬表明している。自民党は、同じく保守系から立候補を表明しているシンバホールディングスの安里繁信会長(48)と、早期の一本化を目指す。
オール沖縄グループは、翁長知事の後継候補の選定を進める。近日中にも調整会議を開く予定だ。後継として、謝花喜一郎副知事(61)、城間幹子那覇市長(67)、糸数慶子参院議員(70)、伊波洋一参院議員(66)、金秀グループの呉屋守将会長(69)らを推す声が挙がっている。
普天間飛行場の辺野古移設工事の状況、県が目指す埋め立て承認の「撤回」時期、県が撤回に踏み切った場合に予測される国との法廷闘争も、知事選に影響を与える可能性がある。
国は、17日にも辺野古埋め立て区域に土砂の投入を予定。ただ、翁長知事の死去により、保守陣営からは「弔い合戦」の逆風を警戒する声が挙がっている。工事を急げば県民から反発が出ることも予想され、難しい判断が求められる。
県が、17日までに埋め立て承認の撤回を行えるかも、焦点になる。辺野古阻止を目指す11日の県民大会で、謝花副知事は職務代理者による撤回に前向きな発言をしたが、時期については明言を避けた。
撤回が土砂投入に間に合わない場合、県側がオール沖縄を支持する勢力から批判を受けることも考えられる。