「沖縄の心、引き継がれる」
稲嶺元知事が弔辞 故翁長知事告別式
【那覇支社】故翁長雄志知事の告別式が13日、那覇市の大典寺で行われ、多くの県民や政界関係者らが弔問に訪れた。告別式では、稲嶺恵一元知事が「あなたの命を懸けて取り組んだ行動は、日本全体に大きなインパクトを与えた。あなたが大事にしてきた平和を希求する沖縄の心は、次の世代にもしっかり引き継がれる」との弔辞を述べた。
富川盛武副知事は、参列後、「巨星落つという感がある。人柄だけでなく、会葬が切れ目なく続いたことに関し、改めて翁長知事の力の大きさ、存在の大きさを認識した」と、ともに県政の舵取りをした翁長知事を悼んだ。
宮古地区からも、下地敏彦宮古島市長や伊良皆光夫多良間村長らが参列した。下地市長は「本人は思いを遂げることができず、無念の思いでいっぱいだろうと思う。今はただご冥福を祈る。彼が那覇市長時代、県市長会の会長として、常に沖縄の将来を良くしようと言っていたのが思い出される」と語った。
伊良皆光夫村長は「離島のことも一生懸命やっており、多良間島までも足を運んで、島の現状を見てもらった。那覇市長時代から親しみを感じていたので、とても残念。ご冥福をお祈りする」と述べた。
このほか、新里米吉県議会議長は、「たくさんの県民が、(告別式に)来られた。党派を超え、沖縄のアイデンティティーを象徴する人物として、翁長さんに対する支持の幅を象徴している。翁長さんの思いを、残された県民がしっかりと実現することが弔いになる」と強調した。
國場幸之助自民党県連会長は「沖縄の課題は、日本国全体で考えないといけない重要なテーマだと、まさに命を削って体現した方だと思う。私たちとしては、政府ともしっかり対話し、県民の理解を得ながら沖縄振興と基地問題に取り組んでいく」と述べた。仲井真弘多前知事は「ご冥福をお祈りしました」と語った。