県政与党など調整会議/故翁長知事の後継選定急ぐ
【那覇支社】故翁長雄志知事を支えてきた県政与党や労働組合などが14日、9月30日投開票の県知事選に向けた調整会議を開催し、故翁長知事の後継候補の選定作業を開始した。知事選に向けた政策検討委員会も立ち上げ、選挙戦の態勢確立を急ぐ。
会議後の会見で、同会議の議長を務める照屋大河県議(社民・社大・結)は、「(知事候補者の)人選では、翁長県知事の遺志を受け継ぐ人、建白書の実現に全力で取り組める人を基本方針に、作業を早急に進めることを確認した」と語った。
次回の会議で具体的な候補者選考の議論を始めるといい、「次の会議で、おおよその(候補者)決定をできる作業は進めていきたい」と、早急な候補者決定を目指す方針を示した。
宜野湾市の佐喜真淳市長が、保守系から既に出馬表明していることについては、「対立候補の擁立に至っていないことは自覚している。超短期決戦になる自覚もある。ただ、翁長知事の遺志を継ぐ候補者を選考する大事な作業なので、早急かつ丁寧、慎重かつ大胆にやっていきたい」と語った。会議の冒頭には、富川盛武副知事も出席。その後、富川副知事は記者団に対し、辺野古地区の埋め立て承認「撤回」について、「土砂投入前に行う」と語ったが、具体的な時期については明言を避けた。県に対し、国が撤回の延期を要請したという一部報道もあり、国と県の駆け引きも強まっている。