ふるさと納税 県内最高/17年度実績
“宮古応援”に3億円余/地元特産の返礼品人気
古里や応援したい自治体に寄付ができる「ふるさと納税」制度で、2017年度における宮古島市の受け入れ金額が県内で最も高かったことが総務省や県のまとめで分かった。受け入れ額は3億4300万円で2位の今帰仁村と比べて1億円以上多い金額だった。返礼品(特産品)の充実や、16年度からインターネットを活用して広く周知してきたことが増額の要因だ。
ふるさと納税は、古里や応援したい自治体に寄付ができる制度。寄付額から原則2000円を引いた額が所得税・住民税から控除される仕組みだ。自治体は納税者に対して地元特産などの返礼品で応じている。
宮古島市へのふるさと納税は、▽エコアイランド宮古島▽スポーツアイランド▽がんずう▽芸術文化振興-の各コースほか、「市長お任せ」のいずれかに納められて、活用される。
市企画政策部企画調整課によると、宮古島市の受け入れ額は前年度の6700万円の約5倍に当たる金額だった。受け入れ件数は2889件と、前年度の件数を2095件上回った。
受け入れ額は県内最高額で、2番目は今帰仁村の2億600万円、3番目が大宜味村の1億8400万円と続いている。前年度1位の那覇市は1億1300万円で8位の実績だった。多良間村は受け入れ額7500万円で県内15位。
受け入れ額が大幅に伸びた要因について、市企画調整課は「ポータルサイトを活用したことで宮古島の特産品が知れ渡った。ほかの市町村と比べて、比較的特産品が充実していることも受け入れ額が伸びた要因に挙げられる」と分析する。
上地俊暢課長は「ふるさと納税は、財源の確保だけではなく、特産品の販路拡大にもつなげられる」と相乗効果を挙げ、「今後も地域の特産品を積極的に掘り起こしながら返礼品を充実させたい」と話した。
ふるさと納税による税収は、市の各種事業に充当される。18年度当初予算では17年4月から12月分の寄付額を予算化。39事業の財源の一部として活用する。