宮古島分校開校へ覚書/台湾・長栄大学
準備室設置11月目指す
市長が視察報告
下地敏彦市長らは14日、市役所平良庁舎で会見を開き、宮古島へ分校を開設したい考えを示している台湾の長栄大学(李泳龍学長)を今月4、5日に視察訪問し、交流に関する覚書を交わしたことなどを報告。今後は分校設置に向けた準備室となる同大学日本教育センターを市役所城辺庁舎内へ今年11月を目標に設置したい考えを示した。
長栄大学は台湾南部の台南市にあるキリスト教系の総合大学で、学生数は約1万人。海外に国際協力校があり、沖縄の大学では沖縄キリスト教学院大学と提携している。
今年5月に同大学関係者が宮古島を訪れ島内を視察するとともに、市に対し分校を開設したい考えを説明。その準備室となる日本教育センターを設置し、月1回程度、大学から学生と教員が訪れ、観光に関する日本語や日本芸術などの講義を受けるとともに、市民との交流やイベントを行う方針を示した。宮古の高校生などが同センターでの講義の聴講を希望すれば受講できるという。
下地市長は今回、大学側からの提案に応える形で台南市を訪れ、キャンパスを視察したほか、交流に関する覚書を交わした。覚書では①市と大学との文化交流に関すること②市と大学との教育、学術交流に関すること③大学宮古島分校設立への取り組みに関すること④その他、市と大学双方が交流を深めるために効果的であると認めるもの-について相互に交流を深め、さらなる発展と相互理解と協力に努めるものとされている。
11月を目標としている城辺庁舎への日本教育センター設置に合わせ、正式な交流協定を締結する予定。
会見で下地市長はこれまでの経緯や覚書の内容、今後の予定などを説明し「市にとっても大学にとっても双方にメリットがある。枠組みを作って着実に進めていきたい」と語った。