玉城さん当選に歓喜/県知事選
「新時代の沖縄つくる」/故翁長知事へ勝利報告
【那覇支社】「新時代の沖縄をつくる」-。第13回沖縄県知事選挙は30日投開票され、前衆院議員で新人の玉城デニーさん(58)が初めての当選を決めた。当確の報を受けて玉城さんの陣営は興奮のるつぼに。多くの支持者が歓喜の声を上げた。玉城さんは「これ以上基地は造らせない」と約束。「翁長知事が築いた礎を積み上げ、県民と共に進んでいく」と話し、万感の思いを込めて急逝した前知事に勝利を報告した。
那覇市古島にある教育会館。玉城さんは午後8時から多くの支持者と共に開票速報を見守った。
最初の当確が報じられたのは午後8時。だが、「2社が当確を出すまでは」と喜びを抑え、次の当確を固唾をのんで見守った。
午後9時30分ごろ。次の当確が出ると、支持者のボルテージは最高潮に。「当選だ」「やった」と叫びながら厳しい選挙戦を勝ち抜いた喜びを共有した。
支持者を前に玉城さんは「承認撤回を支持し、辺野古に新基地は造らせないという誓いはぶれない」と強調。「県民が認められないものの最たるは辺野古の新基地建設だ。そういう県民の思いはしっかり政府に要求する」と述べた。
急逝した翁長知事に対しては「県民の後押しに翁長知事もほっとしていることだと思う。沖縄の発展を約束したい」とかみしめた。
最後に玉城さんは「離島や海外のうちなーんちゅネットワークを生かし、世界のみんなに褒めてもらえる沖縄をつくる。そんな新時代を皆さんと共につくる」と話す言葉に力を込めた。
玉城さんの支持母体「ひやみかちうまんちゅの会」の呉屋守將会長は「この選挙はデニーの勝利だが、うまんちゅの会の勝利でもある」と強調した。その上で「これからが本当の勝負になる。さらに団結して頑張ろう」と鼓舞した。
支持者にもみくちゃにされながら祝福を受けた玉城さんは、カチャーシーを踊りながら喜びを表現。会場には「デニー、デニー」の歓声が響いた。