「生活安定に支援策」/新知事の玉城氏
【那覇支社】第13回県知事選挙で初当選した玉城デニー氏(58)は1日、宮古毎日新聞社など宮古・八重山メディアの取材に応じた。過去最多となる39万6632票を獲得した玉城氏は「これまでにない多くの票をいただけて非常に光栄」と述べた上で「宮古・八重山に暮らしている方々の生活が安定できるように、さまざまな支援策を届けたい」と意欲を語った。
玉城氏は今回の選挙で、急逝した翁長雄志知事の後継として「オール沖縄」勢力に推される形で立候補。次点の無所属新人で保守系が推す前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=に約8万票の大差をつけて当選を果たした。
インタビューで、玉城氏は当選の感想を「翁長知事の遺志を引き継ぐことと、私が掲げる新時代沖縄『誰一人取り残さない社会を実現する』ということを含めて、期待を込めての得票だと非常に感激している」と述べた。
公約に掲げた米軍普天間飛行場の辺野古移設阻止について「辺野古への移設は断固反対を貫く。多くの民意が移設に反対であると、これまでの選挙でも表してきた」と強調した。
離島振興については、観光が順調に伸びていることに触れ、「観光と農林水産畜産業、加工、販売を一体化させて観光・経済の裾野を広げていきたい」との考えを示した。また、福祉関係では子育て世代の包括的支援センターや放課後児童センターの整備、中学・高校生のバス運賃の無料化を図り「生まれる前から18歳まで切れ目のない支援で、家計の負担を軽減する」と述べた。
宮古や八重山への陸自配備については「住民との協議をすることが第一だと思う。十分な話し合いのない施設の強行建設については断じて認められない」との見解を示した。
また、尖閣諸島問題への対応については「国有化したことで中国公船による水域への関与が非常に高まっている。互いが良好な関係を保つことができるよう真摯に話し合ってもらいたい」と話した。