キビ被害1億1000万円/台風24号
新たな台風接近に懸念
宮古島市農林水産部は1日午後、台風24号による農作物の被害状況(速報)を発表した。基幹作物のサトウキビは葉の裂傷などで1億1000万円、オクラでは300万円の被害があった。松原清光部長は「全体的に被害は少なかった」と話したが、フィリピンの東にある台風号に警戒するよう呼び掛けた。
台風は先月28日午後9時ごろから29日午後1時ごろまでの約16時間、宮古島地方を暴風域に巻き込んだ。
サトウキビはこの台風の強風で横倒しになった。葉が裂けたり、病害虫(メイチュウ類)の食害を受けたキビは折れたりした。
ただ、吹き返しがなかったことや、比較的まとまった雨も降ったことから塩害の心配も少ないという。
被害調査は30日、県や宮古島市、製糖工場、JAの担当者が実施した。その結果、被害率はおおむね1・6%で、被害額は1億1000万円となっている。
1日に会見した松原部長は「最大瞬間風速が40㍍以下だったこともあり想定した被害より小さかった。吹き返しのない台風だったことから折損被害も少ない」と現状を説明した。
ただ、台風25号の発生を懸念している。1日の予想進路通りに進めば宮古島に接近するため、「対策をしっかりしてほしい」と農家に警戒を促した。
このほか、野菜関係では露地栽培のオクラで実のすれがあった。ゴーヤーなどを含む全体的な被害額は400万円程度になる見込みだ。