週末直撃の恐れ/台風25号
2週連続、行事に影響/農作物被害拡大も懸念
台風25号の接近に伴い、週末に予定されていたイベントに影響が出始めている。カギマナフラは、2日までに中止が決定。大野山林「夜の散策」も中止となった。なりやまあやぐまつりは、会場設営の時間を踏まえると延期の可能性が高い。そのほか、学校や老人クラブの運動会、祭りなども予定されており、少なからず影響が出そうだ。2週連続で週末直撃の恐れがあり、24号で被害を受けた農作物の被害拡大も懸念されている。市は2日、災害警戒準備会議を開き、防災無線を通して海に近づかないことや、早めの台風対策を呼び掛けた。
ホテルキャンセル相次ぐ
カギマナフラには、宮古を含めた県内外から約500人が参加し5~8日まで、マティダ市民劇場やトゥリバー地区などを会場に実施される予定だった。すでに前売り券は発売されており、実行委では払い戻しなどを行う。
事務局がある市観光商工部では「トゥリバー地区など、海に面した会場もあることから安全を第一に考えた。楽しみにしていた参加者のことを考えると苦渋の決断」と話した。
日程短縮や変更も検討されたが「県外から訪れる人が多く、航空券やホテルのキャンセルなど、早期に判断しないと迷惑がかかる。台風で被害が出た場合のことも考慮し、やむなく全日程のイベントを中止にした」と語った。
カギマナフラは過去5回行われているが、実行委によると中止になるのは今回が初めて。
7日に友利インギャーで開催予定の「第13回なりやまあやぐまつり」も延期の可能性が高くなっている。同まつりの「売り」は海上ステージだが、実行委によると2日の段階でステージ設営を見合わせており、日程的にも厳しい状況。
会場変更も含めた最終判断は3日の実行委で決定するとしている。
今回は子供の部(小学生以下)に12人、一般の部(中学生以上)に80人の計92人が申し込みをしており、実行委によると過去最多。県外からも約30人が出演する予定という。
農作物の被害拡大も懸念されている。24号の強風でサトウキビが倒れたり葉が裂けたりしたが、吹き返しが無かったことから「全体的に被害は少なかった」(市農林水産部)
ただ、同部では「24号で倒れたキビが回復しない間に、25号の強風にさらされると根こそぎになる可能性もある」と話している。
ホテルのキャンセルも相次ぎ、観光にも影響が出ている。平良西里にあるホテルのフロントマンは「週明けからキャンセルの連絡が入っている。台風が2週連続で、週末からの3連休に当たるのは珍しいのではないか。24号に備えて張った暴風ネットもそのままにしてある」と苦笑していた。