島内のレンタカー2300台/宮古地区16年度
車両数10年間で2・4倍/観光客増で需要伸びる
宮古地区におけるレンタカー許可車両数は、2017年3月末時点で2305台となり、5年連続で増加し、10年間で約2・4倍になったことが沖縄総合事務局陸運事務所のまとめで分かった。事業者は66社で、10年前の36社に比べほぼ倍増している。観光客の受け皿として大きな役割を果たしている一方、過当競争に突入。各事業者ともハイブリッド車の導入や、外国人への対応など、利用者ニーズの多様化に伴う幅広いサービス提供にしのぎを削っている。多良間村は6事業所26台となっている。
レンタカー台数は、観光客数の増加に伴い年々増え続け、2008年度には1000台を突破。16年度には、前年度に比べて500台以上増え、2000台の大台に乗った。
本土と宮古を結ぶ新たな航空路線の開設に伴う観光客の増加や、外国クルーズ船の寄港、仕事での利用などが背景にあるとみられ、今後もさらに伸びると予想されている。
各社とも夏の繁忙期に備えて増車するものの、オフシーズンには稼働率が落ち込むため、閑散期における経費削減が課題となっている。
国内大手で宮古にも営業所を構えるレンタカー会社の店長によると、繁忙期に比べて閑散期の稼働率は半分に落ち込むことから、計画的に車両の増減を図っているという。
また、低燃費や環境性能の高さで知られるハイブリッド車や、ファミリー層に対応できるワゴン車を導入し、効率的なサービスを推進。外国人にも対応できる多言語対応のカーナビも全車に設置している。
同店長は「外国人が増えており外国語が話せる社員を求めているが、人手不足で人材が確保できない」と話した。
30年前に8台の車両でレンタカー業を展開したという代男性は「レンタカーの需要は、当時としては考えられないほど伸びている。宮古は公共交通機関が限られていることから、観光や仕事で来島する人たちにとっては必需品」と話す。離島が三つの橋でつながっていることも、ドライブを最大限に楽しめるという。
「事業所の数も増えており競争の激化が予想される。料金だけでなく、店内の雰囲気やスタッフの対応、車種やオプションの豊富さなどでいかにお客さまを満足させるかが重要になってきている」と語った。