給水量が大幅増/市水道事業
来年度に計画変更へ
ホテル建設増など要因
リゾートホテルの建設ラッシュや入域観光客が近年急激に増加している宮古島市。それに伴い使用する水の量(給水量)が大幅に増加している。これは、市が2年前の2016年度に変更した市水道事業計画の想定を大きく上回っており、市では同計画を来年度に前倒しで再度変更する予定であることが分かった。
市の水道事業計画は、10年ごとに変更を行っており、現在の計画は18年度に変更されているが、市の現状と計画とでは社会環境に大きな変化があることから、今回は前倒しでの変更となる予定だ。
市の給水量の実績では、16年度が年間838万1083㌧に対して17年度は万㌧以上増えて874万2463㌧となった。
これを1日平均の給水量にすると、2万3951㌧となり、現計画における17年度予想の2万2240㌧を1711㌧上回っている。
さらに、17年度の1日平均給水量の実績は、現計画の最終年度となる年度の2万3507㌧をすでに444㌧も上回っている。
1人当たり1日平均の給水量も、現計画では17年度を418㍑と見込んでいたが、実績では445㍑となり、この数値は22年度見込みとほぼ同値となっている。
16年度の計画変更の際も、島民の人口は減少傾向で推移しながらも入域観光客の増加を見込んで給水量は年々増加するとして計画は立てられていた。
しかし、17年度段階ですでにその見込みを大幅に上回る状況となったことで、現行計画を変更する予定となっている。
上下水道部では「世帯人口が減る予想なのに、観光客は大きく伸びている。水道事業は観光客を加味しない部分があり、それをどうやって計画に取り入れていくかが今後の課題」とした。
さらに、「今後、住民の需要は下がると思うがホテル建設が現在ピークとなっている。今後はそのホテルの使用量を見極めながら計画を変更していきたい」と話した。
市は同計画に基づいた事業を国からの補助金で実施していることから、同部では「現行計画を変更して、必要な整備をしっかり進めていきたい」と述べた。