離島運賃低減目指す/12月定例県議会開催
仲井真知事が2期目就任
【那覇支社】県議会(高嶺善伸議長)の12月定例会が10日午前、開会した。仲井真弘多知事が2期目就任のあいさつで「希望と活力ある『豊かな美ら島・おきなわ』づくり」「つながり支え合う『住みよい美ら島・おきなわ』づくり」「世界に開かれた『交流と共生の島・おきなわ』づくり」の3項目を政策目標に掲げ、「目標実現に向け全力で傾注する」と強調した。主力政策の離島振興については「ユニバーサルサービスを徹底する」と述べた。
県知事選の期間中、「県外移設」を訴えた米軍普天間飛行場移設問題については「引き続き、日米共同発表を見直し、県外移設に取り組むよう政府に強く求めていく」と明言。
また、沖縄21世紀ビジョンを実現するための、新たな沖縄振興の手だてとなる基本計画の策定を進め、「今後の振興の道筋を示す」とし、沖縄政策協議会の場を活用して「沖縄振興特別措置法」に代わる新たな法律と駐留軍用地跡地利用推進法(仮称)の制定を国に求めながら、沖縄振興一括交付金(仮称)の制定を求める考えを示した。
過重な米軍基地の負担軽減に加え、地域特性に配慮した自然、文化、東アジアの中心に位置する地理的特性などを大きな「ポテンシャル」と位置づけた。
本会議終了後、会見した仲井真知事は主要施策である「離島振興」について触れ、定住条件の整備を進めていくことに力を注ぎ、自然、環境保全の重要性や交流文化事業を推進していく考えを示し、海域の広さが広大な国土保全につながっていることを説明した上で、離島航空運賃の値下げなどに取り組んでいく考えであることなどを示した。
記者団から、普天間県外移設の具体的な道筋を問われた仲井真知事は、「そう易しいものではない」と述べた上で、両政府との意見交換をし県民の思いに応えるよう取り組む考えであることを示した。
2期目スタート/県職員ら花束で出迎え
【那覇支社】9日いっぱいで、1期目の任期を満了した仲井真弘多知事は10日朝、2期目の仕事をスタートした。午前9時の仲井真知事の到着を待って、職員らが県庁ロビーに集合し知事を出迎えた。
仲井真知事が公用車から降り、ロビーに入って来ると、職員らが大きな拍手を送り、2期目の知事の仕事始めを祝福した。県秘書課の桃原直子さんが、職員を代表して花束を贈呈。
足早にロビーを過ぎようとした知事は、職員らの歓迎に足を止め、少し照れくさそうな様子をのぞかせながらも、にこやかな表情で花束を受け取り桃原さんと握手した。
知事秘書を務める桃原さんは、2期目の知事の様子を「とても、張り切っているように、うかがえる。このごろは、やる気に満ちた表情が多く、多忙な公務をこなしている」と話していた。