棚原氏「本会議でも否決」/県民投票
市長は見解避け慎重姿勢
米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設の賛否を問う県民投票をめぐり、市議会の総務財政委員会が10日に投開票事務に必要な経費を盛り込んだ補正予算案を与党議員などの反対で否決したことに対し、市議会与党議員団会長の棚原芳樹氏は同日、マスコミの取材に「(18日の)最終本会議でも否決する。与党議員とは意思の統一が図られている」と述べた。一方、下地敏彦市長は「本会議において出された結論については、議会の意思を基本的には尊重する」と従来までの考えを述べた上で「最終本会議が開かれていない今の段階でのコメントは控える」と慎重な姿勢を示した。
棚原氏は総務財政委員会の委員でもあり、同委員会では棚原氏を含む委員7人中6人が反対の意思を示した。
棚原氏は、委員会での採決は、最終本会議でも同様な結果になるとの見通しを示した上で「市当局には議会の意思を尊重してほしい」と述べた。
本会議で予算が否決された場合、首長は理由を示して再度審議のやり直しを求める「再議」に付さなければならない。そこでも否決された場合は、首長が予算を執行して投票事務を実施するかどうか判断することになるが、下地市長は「議会の意思を最終本会議で見た上で判断する」と述べるに止めた。