「農業者所得の増大」決議/JA沖縄大会開催
目標実現へ統一図る
【那覇支社】JAグループ沖縄は14日、3年に1度の第22回JA沖縄大会(運営委員長・砂川博紀JA沖縄中央会会長)を豊見城市立中央公民館で開催し、JA各グループの代表者と関連組織の役職員ら約700人が出席した。大会では、▽農業者の所得増大・農業生産拡大へのさらなる実践▽連携による「地域の活性化」への貢献▽自己改革の実践を支える経営基盤の強化-など6項目について決議した。
同大会は、JAの経営課題などを踏まえた実践具体策として、来年度から3年間の中期運動目標を設定し、組織内外に表明するために開催された。
大会冒頭、主催者あいさつで砂川会長は、年末に発効予定の米国を除いた11カ国による環太平洋経済連携協定(TPP11)などに加え、日米2国間協議が年明けにも開始する状況について触れ「日本農業は、かつてないほど市場開放の荒波にさらされようとしている」と指摘した。
また、政府が進める農協改革集中推進期間の期限が来年5月に迫り、JAグループにとって大きな節目が到来しているとして、「生産者が持つ不安を払拭し、粘り強い運動を展開して、この危機を乗り越えないといけない」と述べ、さらなる自己改革の必要性を訴えた。
来賓のあいさつでは玉城デニー知事(代読・富川盛武副知事)が「2016年の県内農業産出額が21年ぶりに1000億円を突破するなど、みなさんの取り組みの成果が表れてきている。引き続き、農業振興のけん引役を果たしてもらいたい」と述べた。
このほか、大会では「創造的自己改革のさらなる実践に関する決議」も採択し、来年度から3年間の目標と実現に向けた方向性の統一を図った。