ダンスで絆深める/下地中女子「下地ガールズ」
全宮古フェスでグランプリ獲得
第16回全宮古中学校ダンスフェスティバルでグランプリを獲得した下地中学校の「下地ガールズ」。女子ばかりの26人による息の合ったリズミカルな踊りで観客を魅了したが、3年生を中心としたダンスフェスティバルに向けた取り組みを通じて女子生徒同士の絆が深まり、これまでになかった一体感が生まれ、学校生活が一層、楽しいものになったという。
運動会で発表したダンスをベースにアレンジを加えた踊りでグランプリを獲得。運動会用のダンスは7月後半ごろから曲決めの話し合いを始め、夏休み中に3年生が中心となって振り付けを考えた。
しかしフェスティバルに向けた練習を始めたのは本番2日前。当日もぎりぎりまで調整を加え、リハーサルを終えてから自分たちの出番までの限られた時間で仕上げ、本番で最高のパフォーマンスを披露した。
リーダーを務めた川満光珠さん(3年)は「3年生が中心となって引っ張っていったが、1、2年生の意見も聞きながら作っていった。直前での変更もあったがみんな本当によくついてきてくれた」と振り返る。
実はこれまで、3年女子はいくつかのグループに分かれていて、互いに壁を感じることがあったという。そのため曲決めから振り付けまでを自分たちで考える過程では当初、スムーズに進まない面もあった。しかしグランプリを取りたいという思いで積極的に意見を出し合ううちに次第に壁がなくなり、一丸となって結束することができた。
川満さんは「正直、最初はやりにくい部分もあり、嫌になったりもしたが、それを乗り越えてまとまれたところが強さになったと思う。まとまりが出て、絆も深まったことで学校生活がこれまでと比べものにならないくらい楽しくなった」とダンスフェスティバルをきっかけにクラスの雰囲気が大きく変わった語る。
3年生には「最後の年にグランプリを取りたい」、そして1、2年生には「3年生の思いに応えたい」との思いがあった。「1、2年生を引っ張る3年生の思いが強かったから1、2年生もついてきてくれたのだと思う」と語る川満さん。「一人一人が、グランプリを取りたいとか、本気でやりたいとか、きちんとしたものを作りたいという思いがあった。意見が対立しても根本の思いが同じだったので、最終的にはまとまることができたのだと思う」との考えを示す。
後輩に向けては「本気になればそれだけで相手に伝わる。何よりも楽しむことを大切にしてほしい」とメッセージを贈る。