行雲流水
2019年1月15日(火)8:54
【行雲流水】(年賀状)
年頭にあたり、人は年賀状を交換し、希望に満ちた明るい年になることを願い、お互いの幸せを祈る。また、日ごろ考えていることや、自己の生き方、新年の決意等を語る。その表現も多彩である
▼「平和で、自然災害のない年でありますように」(狩俣)。輝くばかりの地球の映像に添えられている言葉は「調和」、「平穏」、「光」、「愛」である(川満)。「春の舞い」(四ツ竹、自筆の水彩画)で新年を寿ぐ。添えられた句は「新年やのぞみあふるる春の舞」(真榮城)
▼「老いてなお絶えずさまざまな物事に深く広く感動して生きたい」。「老いたる馬は路を忘れず」(友利)。「スポーツアイランド宮古島として、孫の代まで平和な島であってほしい」(多良間)。「卓球の醍醐味求めて生きていく」(池村)
▼多くの人が抱負を胸に新年を迎えている。退職後、母校の子供たちにバレーボールを指導している。目標は全国大会である(前泊)。いよいよ「宮古島市史」(自然編)が発行される(久貝)。「働き方改革」、「憲法改正」などの諸問題に取り組む(宮里)
▼治安維持法で投獄されたことのあるデカルト研究で有名な哲学者・三木清は、自己犠牲や滅私奉公が美徳とされ、個人の幸福論が抹殺される時代に書いている。「幸福は徳に反するものでなく、むしろ幸福そのものが徳である」。「鳥の歌うがごとくおのずから外に現れて他の人を幸福にするものが真の幸福である」。「娯楽は生活に欠くことのできないものである」
▼年賀状には、平和ともろ人の幸せ、多様な生活の願いが込められている。(空)