県民投票、全県実施へ/宜野湾市も参加を表明
【那覇支社】宜野湾市の松川正則市長は1日、同市役所で会見し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の賛否を問う県民投票に参加することを正式に表明した。松川市長は「県議会や県知事が尽力され、選択肢を2択から3択へと条例改正したことは重く受け止めるとともに、評価したい」と述べた。うるま市、沖縄市、石垣市の各市長も県民投票の実施を表明しており、宮古島市を含む県内全市町村で投票が実施されることになった。
松川市長は、会見に先立ち行った市議会の各会派代表者会議で、これまでの経緯や事務を実施する意向などについて説明。その上で「各会派代表者会議でも全会一致で理解を得ることができた」とし、2月24日の投票実施に向けて取り組むとした。
会見で松川市長は、これまで不参加を表明してきた理由として▽(予算案を2度否決した)市議会の意見は極めて重い▽強権的な県による事務等の進め方に納得できなかった▽県知事を含む担当者の行動が『客観的かつ中立性の確保』ができておらず条例に違反する可能性があった▽辺野古への基地建設の原点は普天間飛行場の危険性の除去と閉鎖返還のためだが、それに一言も触れていない-などを挙げた。
その一方で、参加を決めた理由については「県議会で選択肢が2択から3択に条例が改正され、さまざまな環境が変化した」とした上で、「さまざまな方が全県実施に向けて努力したことは評価をし、重く受け止めるべきだ」との考えを示した。また、「これまで不参加を表明していた4市長とも意見交換をした。4市は県民投票の実施に取り組むとの苦渋の選択をしており、総合的に判断した」とも語った。
県民投票の全県実施にめどがついたことを踏まえ、玉城デニー知事は1日、「御尽力いただいた多くの皆様に深く感謝する」「県民の皆様には、ぜひ投票所に足を運んでいただき、貴重な一票を投じてほしい」とのコメントを発表した。