納得させる論点提起を/市議会議員研修会
土山教授(龍谷大)が講話
2018年度宮古島市議会議員研修会が26日、市役所平良庁舎で行われた。龍谷大学政策学部の土山希美枝教授が、議会における良い一般質問のあり方について「何が問題なのかが明確であり、その論点提起で『納得』させられるかが大切」とし、さらにその質問が「まちをよくする」ための内容になっているかが重要と説いた。
土山教授は「議会における質疑、質問のあり方について-質問力で高める議会力-」を演題に講話した。
良い一般質問については▽問題を「問題だ」といえる必要な情報が入っているか▽政策提案が具体的か▽聞いて分かりやすいか-などが示された。
さらに、暴露型の質問を除き、その問題を問題として「共有」し、「納得」にたどりつく「議論という対話」になることを呼び掛けた。
そのほか、一般質問の構造として「事実」「分析」「主張」で構成されるとし、「論点整理のために『問い質したいこと』の優先順位を整理する必要がある」と訴えた。
論点については「事実」(現状、問題状況)と2種類の「意見」(分析=事実から言えること・主張=言いたいこと)で構成されるとし、その中で「これだけは(答弁で)引き出したい」と思う60%のライン設定と、そのための「戦略」が必要とした。
そのほかにも、議員の質問力を「政策議会」の資源にするために、一般質問を議員一人のものにしない仕組みづくりを提起。
複数の議員が同じテーマについて異なる論点や視点で質問する議員間連携や追加的にほかの議員が(回数、時間を限って)質問することを認める(関連質問)などを示した。
土山教授は、議会が市民から信頼を得てその負託に応えるためには「議会があるから(行政だけより)良い状態であるという評価を市民から得ることが大切」と話した。