「平和の緩衝地帯」目指す/県議会2月定例会
県当局が答弁
亀濱玲子氏一般質問
【那覇支社】県議会(新里米吉議長)で27日、2月定例会の一般質問が行われ、亀濱玲子氏(社民・社大・結連合)ら7氏が登壇した。新年度施策に県が掲げる沖縄のソフトパワーを生かした「平和の緩衝地帯」の形成について、玉城デニー知事は「世界の環境を見据えた上で、沖縄が基地の抑止力に依存しない、人と人が結び合う平和の緩衝地帯になることを目指して取り組んでいく」と述べた。
千代田地区で進む陸自配備建設現場の地下で見つかった「空洞」について、池田竹州知事公室長は「(自衛隊配備で)県民に不安や影響を与えることのないように安全管理に万全を期してもらいたい」とした上で、「政府に対して、より一層丁寧に説明を行うよう求めていく」と答弁した。
また、城辺保良・七又地区に計画している自衛隊の弾薬庫の「保安距離」について、池田知事公室長は「関係法令に基づいて、適切な保安距離が確保されるものだと考えている」と述べた。
農林水産業の振興で亀濱氏が、サトウキビ農家のハーベスタ利用料が農家の負担になっていると指摘したことについて、島尻勝広県農林水産部長は「ハーベスタ導入にあたっては、国と県で導入経費を助成し利用者の負担軽減を図ってきた」と述べた。
子宮頸がんワクチン副反応被害者への支援や課題については、砂川靖県保健医療部長が「診療の質向上を図ることと、一般医療機関に対しワクチン接種後に生じた症状に対する診療の手引きを周知することなどが課題」とした。
中央児童相談所と各分室などの連携と課題について、大城玲子県子ども生活福祉部長は「宮古・八重山分室を設置したことで、離島における児童相談所との連携体制が強化され、児童虐待事案に迅速に対応する体制が整った」と述べ上で、課題について「限られた人数で業務に従事する分室職員の負担が大きい。常日頃から助言や意見交換を行える体制の整備が必要だ」と答えた。
県天然記念物「宮古馬」の保存に向けた取り組みについて、平敷昭人県教育長は「市教育委員会と連携し、宮古馬保存計画策定委員会など、適正な保存について指導助言に努める」と説明した。