「尖閣専従体制」整う/宮古島海保
新巡視船2隻配備、計9隻
尖閣諸島周辺の領海警備強化に向け、海上保安庁の規制能力強化型の新造巡視船2隻が宮古島海上保安部(山戸義勝部長)に新たに配備され15日、伊良部の長山港に入港した。巡視船は今回の2隻で計9隻となり「尖閣専従体制」が整った。入港式で、山戸部長は「海上保安官であるとの誇り、自覚、覚悟を持って任務を全うし、国民の負託に応えられるよう祈念する」と訓示した。
尖閣諸島周辺の領海警備に専従する新造巡視船は「ながやま」(河村成重船長ら乗組員人)、「まえはま」(堀江直樹船長ら人)。同保安部の全職員は218人態勢となった。
同型巡視船9隻とも長さ約43㍍、幅約7・8㍍、総トン数約200㌧。遠隔放水銃、遠隔監視採証装置、停船命令等表示装置を装備。違法操業をする外国漁船などの取り締まりのため、追尾機能を強化し、両舷には漁船の衝突などを和らげる緩衝材が設置されている。
2月22日に就役した巡視船2隻は、新潟県新潟市中央区の新潟造船で新造された。同県から宮古島までの距離は3000㌔あり、荒波を越えて目的地の長山港に接岸した。
入港式で、河村船長と堀江船長は「本日長山港に入港した。人員、船体、装備とも異常なし」と報告。山戸部長は「安全・無事に回航したことに敬意を表する。今後、宮古島海上保安部職員として、共に一歩ずつ前進し体制を着実に強化していく」と気持ちを引き締めた。