改修事業で市に落ち度/市議会一般質問
下地中グラウンド 予算全額を繰り越し
下地中学校グラウンド改修事業の予算全額が2019年度に繰り越される。水はけの悪さを解消する事業で、18年度内に完了する予定だったが、県への補助事業申請業務にかかる市教育委員会の不手際で実施できなかった。25日にあった市議会の一般質問で、宮國博教育長は「深くおわび申し上げたい」と謝罪した。上地廣敏氏への答弁。
改修の必要性を訴え続けてきた上地氏によると、下地中のグラウンドは水はけが悪く、大雨の後は4~5日使用できないという。このため、授業や部活動に大きな影響が出ている。
これを受けて市教育委員会は17年度に設計業務を行い、18年度当初一般会計予算に整備費を計上、同年度内に終える予定だった。
しかし、補助事業の申請面積をめぐって職員の「理解の不足」(下地信男教育部長)があったことなどから年度内に終えることができなくなり、当初予算に組んだ6895万円の事業費を19年度に繰り越した。
この市教委の対応に上地氏は憤りを示し、「地元では強い怒りと教育委員会の事務事業の執行能力に失望をしている。なぜ、このような事態に陥ったのか、どこに原因があるのか」と執行部に説明を求めた。
宮國教育長は「赤土流出防止条例に基づき、事前に県との調整が必要だが、事業行為の面積の認識の相違で県との調整に相当日数を要してしまった」と原因を説明した。その上で「誠に申し訳なく思っており、深くおわび申し上げる。今後は急ぎ調整を進めて事業を始めたい」と陳謝した。
今後の事業工程については「新年度4月には工事を発注し、8月完了の見込みをしている」と述べた。
上地氏の再質問には下地教育部長が「県への届け出や協議は(手続きを)熟知して業務を進めなければならないところだが、職員の対応が大変まずいのがあったと反省をしている」と釈明し、「職員の理解の不足があった」と非を認めた。
この件に関しては下地敏彦市長も答弁に立ち、「今後はこのようなことがないよう事業執行に当たって万全を期すよう指導する。下地中の運動場の整備については、31年度のなるべく早い時期に整備するよう促していきたい」と述べた。