陸自 警備隊が発足/上野千代田
南西諸島防衛を強化/隊員380人 編成完結式典
陸上自衛隊第15旅団宮古警備隊の編成完結式が26日、警備隊員約380人が出席して、上野千代田の宮古島駐屯地で行われた。15日に宮古島に着任した同警備隊新編準備隊長の田中広明1等陸佐が、宮古警備隊長兼宮古島駐屯地司令に就任した。南西諸島防衛の強化が目的で、有事の初動対応を担い、作戦の拠点や中継地点にもなる。ミサイル部隊は来年度以降に配置。最終的に700~800人規模とする。陸自は中国の軍事脅威に対応するための組織改編を続けている。
式典で第旅団長の原田智総陸将補が「宮古一帯の最前線部隊として、宮古列島の防衛という極めて重要でかつ、わが国の安全保障に死活的な任務を担うことになる。全隊員が一丸となっていついかなる時も対応できるよう、万全の体制を整え宮古島市民、多良間村民とともにあり、愛される警備隊となるよう任務にまい進することを要望する」と訓示した。
来賓として出席した下地敏彦市長は「この警備隊の配置により、今後安全で安心な島づくりに向け、島民と手を取り合い歩んでいくことを期待する」と祝辞を述べた。
宮古地区自衛隊協力会の野津武彦会長は「離島間の急患搬送や不発弾処理など、国民の約9割が、自衛隊活動の重要性を承知している。本日、宮古警備隊が配置されたことにより、島の安心、安全がより一層守られると信じている。これからは皆さんの活動を支援していきたい」と述べた。
警備隊完結式は団結の強化と士気の高揚とともに、島民との一体感の醸成などを主な目的に実施された。