「万国津梁会議」6月上旬にも開催
玉城デニー知事
就任後初の定例記者会見
【那覇支社】玉城デニー知事は12日、就任後初の定例記者会見を開き、人権・平和や人材育成・教育・福祉などの5分野をテーマに議論する、県内外と海外の有識者を委員とした「万国津梁会議」を6月上旬にも開催すると発表した。
玉城知事は、「新時代沖縄の構築を図っていくため、万国津梁会議を設置し、さらなる政策の推進につなげていきたい」と述べた。現在、今年度のテーマについて最終的な調整を行っているという。
同会議の設置は、昨年9月の県知事選挙で玉城知事が公約に掲げていた。これまで、玉城知事は「沖縄を平和の緩衝地帯に」とも述べており、同会議の具体的なメンバーや議論の内容が今後の注目点となる。
同日の会見では、「子どもの貧困対策計画」を改定したことも発表された。同計画には、新たに妊娠期から子育て期の母子をサポートする「母子健康包括支援センター」の県内での設置促進などが盛り込まれている。
玉城知事は「一過性の取り組みとして終わらせず、切れ目のない支援を継続する必要があるため、県の最重要政策に掲げ、しっかり取り組みたい」と話した。
ドイツやイタリアなど欧州4カ国と米国との地位協定について、県が2017、18年度に実施した調査結果を報告書として発刊したことも発表された。
4カ国では、自国の法律や規則を米軍にも適用させている現状を指摘した上で、玉城知事は「日米地位協定の問題点をさらに明確にすることで、国民的な議論を喚起し、協定の抜本的な見直しの実現につなげていきたい」と話した。
このほか、玉城知事は就任後の6カ月間を振り返り「県民の基地があるがゆえの不安や不満などを解消していくために、(日米両政府に)しっかり県民の声に、民意に寄り添ってほしいという気持ちで取り組んできた」と強調した。