四軍調整官に抗議/玉城知事
米兵、邦人女性刺殺で
【那覇支社】在沖海兵隊所属の米海軍兵の男性(32)が日本人女性(44)を殺害して自殺したとみられる事件について15日、玉城デニー知事は在沖米軍トップのエリック・スミス四軍調整官と県庁で面談し、「このような事件が再び起きたことは、米軍の綱紀粛正、人権教育等が全く機能していないと言わざるを得ない」と抗議するとともに、事件防止へ抜本的な対策を求めた。
米海軍兵と日本人女性との間には交際トラブルがあったとみられ、玉城知事は「米兵のDVについて被害者は憲兵隊に相談していたということだが、(憲兵隊の)対応が適切だったか疑わねばならない。しっかりと検証し報告を求めたい」と要請した。
スミス四軍調整官は「知事、県民の皆さまに対し、女性に対する犯罪が起きたことに謝罪を申し上げたい。県警の捜査に対して全面的に協力する」と述べた上で、「女性が憲兵隊に対し問題があると通報をしてきたが、その後、女性から、そういう状況が無くなったという連絡があった。その時点で、女性に対する脅威が今のところは無いと考えた」と説明した。
玉城知事は、このほか、スミス四軍調整官に対し「3年前に米軍属による女性の殺人事件が起こり、まだ記憶に新しい中で、このような事件が起き県民の尊い命が失われたことは大変遺憾であり、激しい怒りを覚える」「県民に与える不安を取り除いてほしい」などと述べ、綱紀粛正の徹底を強く求めた。