待合座席数570席に/宮古空港施設拡張工事
来月15日着工へ/9月供用開始目指す
近年急激に増加している観光客に対応するため、宮古空港ターミナル(下地義治社長)の搭乗待合室を拡張する工事が5月15日に着工する。工期は8月末までを予定し、9月からの供用開始を目指している。この工事により、2階西棟の搭乗待合室が増築されて座席数が160席増えるほか、1階東棟の手荷物引渡場も拡充する。事業費は全体で約8億3700万円となっている。
この工事は昨年9月に入札を実施するも、各種大型公共工事やホテルの建設ラッシュとなっている宮古地区の深刻な人手不足を受け、指名業者の全5社が入札を辞退して不調となる事態となっていた。
早急な工事着工を目指していた同社では、打開策として建設、電気設備、機械の3部門で分離発注を実施し、今月9日に建設が共和産業、電気設備が久貝電設土木、機械はスナベ産業と、それぞれ契約にこぎ着けた。
今回の拡張工事で2階西東の搭乗待合室側が550・061平方㍍増築。これにより座席数は現在の410席から160席増えて570席となる。
また、1階東棟の手荷物引渡場は190・39平方㍍増築されるほか、手荷物が運ばれてくるターンテーブルも現在の33・6㍍を約14㍍延伸し、対応能力を強化する。
そのほか、同引渡場の増築部分には同空港では初となる下りのエスカレーターも設置される。
そのほか、搭乗待合室から直接乗客を機内に誘導するボーディング・ブリッジ(可動式搭乗通路・搭乗橋)は昨年12月にすでに1基が新しくなっているが、残りの2基も年度内に新しくするとしている。搭乗橋の値段は1基が約9000万円。
現在の宮古空港は、観光客が大幅に増加していることもあり、本土直行便が増えているほか、運航機材も大型化し、混雑する時間帯になると搭乗待合室は座席が足りない状況となっているほか、手荷物引渡場の混雑も解消が急務となっていた。